痰が出る,痰と病気

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痰が出る
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 痰は生理的にあるもので、気管支の掃除をして、肺を外敵から守る重要な役目をしています。

 一日中に出る生理的な痰は、かなりの分量となりますが、たいてい、無意識に飲み込んでいるので気が付きません。病気で出る痰は、でき方にいくつかの種類があり、それによって性状も違います。

 器官や気管支が炎症などで刺激されると、線細胞の分泌が亢進して粘液性のねっとりした痰や、さらさらした液状の痰が多量に出ます。化膿菌による炎症では、細菌と戦うために、血液から白血球がたくさん出てくるので、膿性を帯びます。膿は白血球の集まりです。血液中から赤血球も一緒に出ると、血液の赤い色調が痰に混ざります(血痰)。

 肺の病気では、肺の中の病的な過程でできたものが、気管支を通って出てきます。その中には、漿液(粘性物質を含まない分泌液)性の成分(血液中のさらさらした部分)や膿、赤血球、細菌、さらに殺された細菌の残骸や、壊された組織の破片、その溶けたものなど、場合によって内容はいろいろです。内容の違いにより、さまざまの外観を示します。

 心臓病などで、肺のうっ血がこうじて肺水腫を起こすと、あわだらけの痰が出て、それにうす赤く血液が混ざります。

 ★ 痰のあらわれ方と病気

 ● 急性にあまり多くない痰が出る
 この場合は、たいてい付属的なもので、あまり問題になりません。たとえば、風邪や急性気管支炎では、はじめかわいたせきで、そのうちに痰が出るようになって、湿った咳になりますが、痰がよく切れていればかえって楽になります。

 ● 慢性に多量の痰が出る
 ほとんどは慢性気管支炎です。痰の性状は粘液がかった膿性のものや、さらさらした痰の場合が多いのですが、時にはほとんど純膿性に近い場合などもあ ります。痰の量が非常に多いときは、気管支拡張症を考える必要があります。この病気では、濃い膿性の痰がでます。

 ● 高熱とともに多量の痰が出る
 肺化膿症、重症の肺結核が考えられます。灰化膿症の場合は痰は膿性ですが、化膿した部分に腐敗現象が加わると、特有の悪臭を出します。後者で空洞がある場合も肺化膿症に似た痰を出すことがあります。

 ★ 痰の症状と病気

 ● しる、つゆ状の痰が出る
 無色透明の水のような痰で、粘っこさがありません。初期の風邪のときに見られます。肺水腫(重い心臓病で起こる)でも見られますが、この場合は泡状を呈しています。

 ● 粘液性の痰が出る
 ねっばこい切れにくい痰です。ぜんそくや急性気管支炎、慢性気管支炎のときに見られます。

 ● 膿性の痰が出る
 どろっとした痰で、たいてい、黄色、黄白色、黄緑色をしています。気管支拡張症、肺化膿症、空洞のある肺結核、化膿菌感染の著しい急性気管支炎、長く続いた慢性気管支炎、肺に穴の空いたさいの膿胸などでみられます。

 ● 血のまじった痰が出る
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 しばしば見られるのは肺結核、肺がん、気管支拡張症、肺化膿症、非定型抗酸菌症、肺吸虫症、肺塞栓などです。ときに見られるのは、肺うっ血、慢性気管支炎などです。

 ★ 痰の色調と病気

 ● 鉄さび色の痰が出る
 急性肺炎、の初期に見られます。また、肺吸虫症の場合にも見られます。
 
 ● 緑色の痰が出る
 肺炎の際、緑膿菌と云う細菌が感染すると、緑色を帯びた膿性の痰が出ます。急性気管支炎や気管支拡張症でも、ブドウ球菌や緑膿菌などの細菌が感染すると、緑色ないし黄色の痰が出るようになります。

 ● 黄色の痰がでる
 気管支拡張症、肺吸虫症などで見られます。急性気管支炎または慢性気管支炎でブドウ球菌やれんさ球菌が感染した場合は、黄色の痰になります。

 ★ 痰の手当と始末

 慢性の痰を出す病気では、特に、水分を十分に取ることが大切です。それは、痰で失った水分を補充することと、粘った痰を薄めて、切れやすくするこ との両方の役目を果たします。水分は、水でもお茶でも、ジュースでもいいですから人一倍飲むように心がけてください。

 慢性の気管支炎その他慢性の痰の出る病気のある愛煙家は、タバコをやめることをお薦めします。

 痰が気管支や肺の中にたまっていると、必ずそこに細菌がついて、病気を悪化させます。そこで、なんとか痰を外に出すようにする工夫が必要です。その 方法を気道ドレナージといいます。

 具体的な方法として、胸とひざを床につけ、しりを高く持ち上げた姿勢を一定時間(数分程度)続けることを毎日励行しま す。また、ベッドで寝る場合、頭を低く、足が高くなるようにしましょう。これらの方法と、呼吸訓練(胸をできるだけ広げたりちじめたりする体操)を組み合 わせるといっそう効果的です。

 肺結核などで、痰に伝染病の危険があるときは、不用意に吐き散らしたりせず、痰をその都度紙に取り、たまったら焼いてください。
 

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